2016年10月のメッセージ
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2016年10月30日
2016年10月30日(日)
イザヤ書44:9-17 マタイ23:25-28前橋市が音頭を取っている「街なか神社・寺院・教会プロジェクトチーム」の相互訪問団が訪れた時に、「他のキリスト教会(カトリック、ハリストス、マッテヤ)に比べて、会堂がシンプルですね」という意見があった。「やはり偶像崇拝を禁ずることと関係があるのですか?」とも。確かにプロテスタントは質素なデザインの特色があるかも知れない。
偶像崇拝の禁止は十戒の中の大切な一節だ。木や石を刻んだ像の中には神さまはおられない、崇拝の対象ではない、と教えられる。しかし一方では教会においてもステンドグラスやキリスト像、マリヤ像、イコン(聖画)といったものが置かれているところもある。安中教会や同志社チャペルには、新島襄や関わった人々の肖像画が掲げられている。偶像崇拝を最も厳しく禁じたイスラム教でも、つる草や花の文様をあしらった独特のアラベスク模様が発展した。目に見えるもの、偶像「的」なものに惹かれる心を人間は持っているという証左であろう。 続きを読む »
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2016年10月23日
2016年10月23日(日)
箴言8:22-31 マタイ福音書10:28-31内田樹さんは人間の宗教性について、「世界の創造に対して自分は絶対的に遅れている、と感じる心のことだ」と語っておられる。この自覚を持つことによって人間は成熟に向けてのスイッチが入る。学びが始まり、師を求める。そうして霊的成熟に至るように人間の知性は構造化されているというのだ。
「感謝をしたいのだけれど、誰に感謝してよいかわからない。この『誰に感謝していいか分からない』という事実こそが、人間が『世界の創造に遅れて到着したこと』の証拠であり、その事実に対して『感謝したい』と思う… そのようなねじれた形で人間の宗教性というものは構成されているのです。」(『いきなり始める仏教生活』)
聖書には、この「遅れてきた感覚」を私たちの内に養う言葉が満載である。 続きを読む »
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2016年10月16日
2016年10月16日(日) こども・おとな合同礼拝
ガラテヤ の信徒への手紙3:26-28今日の礼拝で、Rさんが洗礼を受けられます。Rさんは今高校3年生。昨年の5月ごろからCSの礼拝に通い、今日洗礼式に臨まれます。先週行なわれた信仰告白会で、お母さんの語られた「人生には理不尽な出来事がある。そんな時に軸となる信じるものを大切に持っておきなさい」という言葉に背中を押されて、洗礼への志を立てたと語ってくれました。
洗礼を受けると、どうなるのでしょう?何が起こるのでしょう?さっき歌った讃美歌69番に「新しく生まれる約束を信じ、祈りつつ洗礼を受けよう、いま」という歌詞がありました。「新しく生まれる」。聖書にも「洗礼によって古い自分が死んで新しい自分に生まれ変わる」と書いてある箇所があります。「えーっ!?Rちゃん死んじゃうの?」いえいえ、そんなことはありません。RさんはRさんのままです。「すぐに変身!」ということにはなりません。
では、なーんにも変わらないのか?そうでもない。今すぐ変わらないけど、でも少しずつ変わっていく。それが洗礼によって「新しく生まれる人生」なのです。
今日の聖書の中に「洗礼を受けたあなたがたは、キリストを着ているのです」という言葉がありました。キリストを着る。イエスさまを着る…。それってどういうことなのでしょう?ひとつ思い出した話があります。
昨年、僕は新しいジーンズを買いました。リーバイスの501の黒いジーンズです。これまではいていた31インチのジーンズがはけなくなったので、買い替えたのです。なぜはけなくなったかって?前橋に来て、なまけて運動不足になり、少し太ってしまったからです。ところがお店に行ってひとつ大きいサイズ(32インチ)を試着すると、ガバガバなのです。それで31インチをはいてみたら、ぴったりでした。少し悩んで決めました。「31インチを買おう。そしてこの31インチに合う身体をキープしよう。」なまけて運動不足にならないようにして、暴飲暴食を気を付けて、このリーバイス501にふさわしい身体を作れるように頑張ろう、と決意したのです。
「キリストを着る」というのもそれに似てるなー、と思いました。イエスさまの教えは私たちを救ってくれる大切なものです。でもその教えの中には、結構厳しいなー、難しいなーと思うものもあります。だからと言って「楽をしたいから、それを守るのはやーめた」となってしまったら、イエスさまを脱いでしまうことになる。自分の思うがまま、好き勝手に生きるのではなくて、イエスさまにふさわしい自分になります!そういう気持ちで生きること、それが「キリストを着る」ということなのです。
完璧でなくてもいい。時々つまずくことがあってもいい。でも「イエスさま」というお洋服にふさわしい自分であろうと思い、新しく生きること。それが洗礼を受けるということなのです。
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2016年10月09日
2016年10月9日(日)
士師記11:29-40,ヨハネ11:45-54「生け贄」という言葉を聞いて、私たちはギョッとする印象を抱く。多くの日本人はこの言葉を呪術的で少し薄気味悪いイメージをもって受けとめるだろう。しかし、古代イスラエルの人々にとって、それは宗教的な儀礼の内容であり、人間の救いにとってある種の前提となる事柄なのである。
律法の書であるレビ記の冒頭は、生け贄の献げ方、そのマニュアルである。自分たちにとって大切な財産であり家族であった家畜を生け贄として献げる。それと引き換えに罪の赦しを与えられるという儀式なのである。そういう文化を背景に持つ聖書の物語の中には、私たちにとって不可解に思えるものが存在する。
今日の旧約の箇所、士師記の「エフタの娘」の物語はその最たるものと言えよう。 続きを読む »
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2016年10月06日
2016年10月2日(日)
ヨハネ福音書11:28-44(10月2日)先日の日曜日、夫婦そろって寝過ごしてCSに遅刻してしまった。いつもより暗い朝、目覚ましのかけ忘れ、前日の夜更かし…いろんなことが重なって失態をさらしてしまった。モモ伝道師が何度か声をかけてくれて何とか目覚めたが、最初静かな牧師館で「ニャー」とネコの声だけが響いていた時には、「盾さんたち、死んでるんじゃない!?」と不安になったという。「シマッタ!」と起きてからは、あわたしくバタバタと主日の朝が始まっていった。
夜の眠りから朝の目覚めへと向かう営みは、死からの復活に似た経験だと言えるかも知れない。意識のない状態から、ものを考え、感じ、行動する状態へと移る。静から動へ。朝の目覚めを「朝ごとに新しく生まれる」そんな風に迎えることができたら、どんなに幸いだろう。しかし現代人は大抵余裕がなく、「早く起きなきゃ!」とあわただしく始まる朝が多いのではないか。 続きを読む »
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