2023年07月のメッセージ
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2023年07月30日
2023年7月30日(日)
列王記上19:9-16,Ⅰペトロ3:13-22先ほどまで赤城山で楽しいCSキャンプを過ごしていた。下山して迎える礼拝の聖書箇所は、大変重たいテーマである。切り替えが難しい。今日の箇所は旧約も新約も、まことの神を信じる者に加えられる弾圧や迫害について述べている箇所である。重たくならないはずがない。
なぜまことの神を信じる者は、しばしば弾圧を受けるのだろう?それはそのような人は人間の権力者に忖度しない、対決する生き様を生み出すからである。打算と日和見で生きる人には決してそのようなことはない。「それはおかしいよな…」と思いつつ、見て見ぬふりをする。しかし神の眼差しを感じる人は沈黙せず、「それはおかしい!」と発言する。世の権力者はそのように振る舞う人を最も嫌うのである。
イエス・キリストはまさにそのような人だった。だから十字架刑という悲しい形での最期を迎えさせられた。歴代の預言者の中にも同じような境遇に追いやられた人もいる。 続きを読む »
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2023年07月23日
2023年7月23日(日)
ヨシュア2:1-14,ルカ8:1-3「かながわ女性応援団」のポスターを見て驚いた。「Woman’s act / 女性がどんどん主役になる / 神奈川県」と記された文字の下に並んでいる実行委員11人、全員男性!一方、今年6月に行われた「G7男女共同参画担当大臣会合」では、8名の出席者のうち、日本だけが男の大臣であった。「男女共同参画」で、わが国はずい分遅れを取っている。
教会も例外ではない。全国の教会のメンバーの3分の2は女性だが、牧師の数になると、男性が多い。群馬地区の教会で女性牧師はひとつだけ。前橋教会歴代の主任牧師も全員男性…など、まだまだ男中心の状況から抜け出せないでいる。
今日の聖書箇所は旧約も新約もそれぞれの状況の中で活躍した、女性たちの姿を記している。 続きを読む »
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2023年07月16日
2023年7月16日(日) JAZZ礼拝
ガラテヤの信徒への手紙5:13-14今日はジャズ礼拝。いつもと違う趣を感じられた方も多いでしょう。ジャズの魅力をひと言で言えば「自由」ということに尽きると思います。音符を完璧に再現するクラシック音楽に比べて、ジャズは楽譜はシンプルなものにとどめ、それを元にその場で自由に即興で演奏する。どちらがいい・悪い、ということではなく、アプローチの違いなのです。
クラシックの人が音符をしっかり見て弾くのに対して、ジャズの人は音符よりもコードネーム(和音記号)を見て弾きます。そのコードにあったメロディなら、どんなメロディを弾くのも自由です。楽譜に音符が書いてなくても、コードだけあれば弾くことができるのです。 続きを読む »
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2023年07月09日
2023年7月9日(日)創立記念日礼拝(137周年)
ローマの信徒への手紙10:9-13今年の創立記念日では、4年の月日を重ねて作った『前橋教会信仰告白』を唱和する。なぜこのようなものを作ったのか、そもそも教会が信仰告白を持ち、それを唱和することの意味とは何かをお話したい。
キリスト教の宣教が始まった時期、教会には「信仰告白文」なるものはなかった。「あなたはイエスを救い主(キリスト)と信じますか?」「はい、信じます」そのようなシンプルなやりとりで洗礼が授けられたことだろう。
ところが時代が進み、信徒の数が増え、いろんな考えの人が教会に集まるようになって事情が変わってきた。中には「その信仰理解はいかがなものか…」という人たちも現れてきた。いわゆる「異端」と呼ばれる人々である。そこで教会としては、自分たちの信仰のあり方について要約した「信仰告白文」を作り、それに基づいて宣教し信徒を教育する必要が生じたのである。 続きを読む »
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2023年07月02日
2023年7月2日(日)
ルツ1:15-18,使徒11:4-18「多文化共生」― それはこれからの私たちの社会の大切なキーワードだ。しかしこのテーマは「言うは易し、行なうは難し」だと思う。文化や生活風習の違う人たちと共に生きることはそんなに簡単なことではない。それは自分の中に沸き起こる「違和感や不快感」と、どう折り合いをつけるか…という道のりでもあるからだ。
それでもこの課題に向かう以外に私たちに未来はない。共に生きる努力よりも自分の違和感や不快感を優先すると、その先にあるのは分断、差別、対立であり、戦争である。だからそれは、平和につながる大切なテーマでもある。
今日の箇所は、ペトロがヤッファで見た不思議な夢に関するエピソードだ。天から大きな布が降りてきた。そこにはいろんな生き物が入っており、「ペトロよ、これを屠って食べなさい」と天の声が響いた。その中にはユダヤ人にとっては「汚れている」生き物も入っていたので、「清くないものは食べられません」と言うと、「神が清めたものを汚れたと言ってはならない」と声がした…そんな「ヘンな夢」だった。
この夢の背後には、使徒たちの宣教により教会の中に異邦人が増えているという状況があった。その人たちが礼拝の中で主の食卓の席についたところ、「割礼を受けていない者(異邦人)とは一緒に食事をしたくない」という人々が現れた。保守的なユダヤ人の中には、異邦人を「汚れている」と考える人がおり、その人たちがクレームをつけたのだ。
「異邦人=汚れ」とされていた根拠、それが食べ物に関することだった。例えばユダヤ人が「汚れている」と考えた豚肉を、異邦人は平気で食べていた。「そういう人たちと一緒に食事をすると、こっちまで汚れる」と考えたのである。人は誰でも、気心知れた人たちと心地良く過ごしたい…という願いを持っている。加えてユダヤ人には強烈な「選民意識」があり、それが結果的に異邦人を排除する考え方につながっていった。
ペトロの見た夢の意味は、ユダヤ人にとって皮膚感覚とまでなっていた「汚れ」という感覚を、「乗り越えなさい、そして共に生きる者となりなさい」という神さまからのメッセージだった。この言葉を受け、異邦人たちとの交流を深めたペトロはこう言った。「神は人を分け隔てなさらないことがよく分かりました」(使徒10:34)。それはイエス・キリストが生涯を通して求め続けた「心の違和感や不快感を乗り越えて、共に生きる」というテーマに重なる言葉であった。
社会が新しくなろうとする時、旧来の価値観に安住する人たちとの間に軋轢が生じる。そんな時、どうしたらよいのか?決まった答えや明確な判断の基準があるわけではない。そんな中、迷う私たちを導いてくれる「問いかけの言葉」がある。「こんな時、イエスならどうされるだろう?(What would Jesus do?)」。この問いかけを誠実に自分に向ければ、答えは自ずと導かれる。
守旧派からの抵抗があった中で、初代教会は異邦人伝道推進に舵を切った。その決断のおかげでイエス・キリストの福音は、文化も生まれもすべて超えて世界に広まった。
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