2023年08月のメッセージ
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2023年08月27日
2023年8月27日(日)
出エジプト23:10-13, ルカ14:1-6七日に一度仕事を休み、礼拝をささげる…この安息日のシステムはユダヤ教の「発明」だ。6日働いて1日休む…そのサイクルは理にかなっているように思う。3日に1度では休み過ぎ、10日に1度ではきつ過ぎる。7日に1度が「ちょうどよい」。もともとは労働者が疲労を回復し、礼拝を通して精神もリフレッシュするための日。今日の旧約の箇所に「元気を回復するため」と記される。「元気(人間性)を回復する喜びの日」、これが安息日をふさわしく過ごすキーワードだ。
ところが時を重ねるに従って、安息日は喜びの日ではなく、忍耐と苦渋の日へと転換する。「安息日は聖なる日」との側面が強調され、「その日に仕事をする者は死刑」といった恐ろしい罰則を伴う掟となっていった。強圧的な律法支配を民衆に強いたのが、イエスの時代の律法学者たちである。そんな彼らと、イエスとのある種のバトル…それが今日の新約の箇所である。 続きを読む »
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2023年08月20日
2023年8月20日(日)
ヤコブの手紙1:19-27「聞くのに早く、話すのに遅く、怒るのに遅いようにしなさい」(19節)とヤコブは教える。とても大切なこと…と思いつつ、我が身を振り返って耳を塞ぎたくなる言葉でもある。神は私たちに、聞くための耳を二つ、語るための口は一つ与えられた。しゃべるよりも聞きなさい、ということだ。私たちは聞くことを大切にしているだろうか?「怒ること」に全神経を傾けることはないだろうか?
「人の怒りは神の義を実現しない」(20節)。時には必要な怒りもある。「怒ってはいけない」ということではないだろう。ただ「遅くしなさい」ということだ。感情のままの怒りは自分と人を傷つける。「ここぞ!」という時に正しく怒れる人でありたい。
「悪・汚れを捨て去り、み言葉を受け入れなさい」(21節)。神のことばが私たちの心を変えてくれる…そこに成長がある。イエスの「種まきのたとえ」を想い起こす。み言葉を聞いても、無関心だったり(道端)、困難に躓いたり(石地)、誘惑に負けたり(いばら)するのではなく、聞いて悟る人・実を結ぶ人こそ「良い地にまかれた種」だ。「汚れ」と訳された原語「ギルポス」の意味は「耳あか」。真実を遠ざける耳あかを取り除きなさい、ということだ。
そしてヤコブは核心に迫る。「み言葉を行なう人になりなさい。聞くだけで終わる人になってはいけない」(22節)。 続きを読む »
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2023年08月13日
20231年8月13日(日)
エゼキエル12:21-28,ルカ12:35-48キリスト教には「終末論・終末信仰」という考え方がある。ひとりの人間の生涯に始めがあり終わりがあるように、この世界にも始めがあり終わりがある…それが聖書の世界観である。
キリスト教の教派の中にはこの終末論を強調するグループもあるが、私はその独特のおどろおどろしい世界観が正直苦手である。「終末に永遠の罰を受けたくなければ、悔い改めて信仰を抱け」と脅すような宣教のやり方は、とても共感できない。しかし聖書に終末論が記されているのも事実である。
終末論の真髄とは何か?それは「今がすべてではない」ということに尽きるだろう。今の時点においてすべてに恵まれ成功を納める人に対して、「有頂天になるなよ、今がすべてではないぞ」と戒める。逆に今何をやってもうまくいかず、絶望を抱く人には「あきらめるなよ、今がすべてではないから」と励ます。そのような受けとめ方こそ、終末論の真骨頂であろう。 続きを読む »
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2023年08月06日
2023年8月6日(日) 平和主日
出エジプト22:20-26,ローマ12:9-218月は日本社会に生きる者にとって、戦争と平和を考える季節である。今日は8月6日、広島原爆の日。それに先立つ昨日8月5日は前橋空襲の日、今年はマッテヤ教会で前橋一斉慰霊式が行われた。
被害の歴史だけではない。加害の歴史も忘れてはならない。本日お配りした「関東教区『日本基督教団罪責告白』」はそのことに触れている。非人道的にも思える原爆投下も「日本の加害の拡大を防ぐため」と正当化されるロジックもある。
あれほど多くの犠牲者(6000~8000万人)を出した第2次世界大戦の痛みがあったにも関わらず、地上から戦争は無くならない。戦争には勝ち負けがあるが、負けた方だけでなく勝った方にも犠牲者はでる。兵士だけではなく、市井の庶民にも被害が及ぶ。その意味で、戦争は始めた時点ですべての人々が「敗者」なのだと思う。
出エジプト記の律法の中で、神はイスラエルの人々に「寄留者・寡婦・孤児を大切にせよ」と命じられた。これらの人々は社会で最も弱い立場の人である。そのいと小さき者を憐み守られるのが聖書の神の姿である。 続きを読む »
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