『 マナ・天からのパン 』

2017年11月19日(日)
出エジプト16:1-5,ヨハネ6:30-35

今年も秋の収穫を感謝しましょう。私たち日本に住む人にとって秋の収穫で大切な食べ物は何と言ってもお米(ごはん)です。でもイエスさまの国・イスラエルの人にとって大切な食べ物はパンでした。今日はそのパンが天から与えられたお話です。

エジプトで奴隷の苦しみから解放されたイスラエルの人々。しかし、エジプトを出てから何日も経たないうちに、解放のリーダー・モーセさんに文句を言い始めました。「食べ物も飲み水もない。砂漠の中で飢え死にさせる気か!こんなことならエジプトのいたらよかった…」困ったモーセさんが神さまに祈ると、神さまはその祈りに応えて下さいました。

「見よ、あなたたちのために天からパンを降らせる。」その言葉通りになりました。朝になると不思議な食べ物が地面の上に積もっていて、人々はそれを集めて食べ、空腹を満たしました。それは「マナ」という食べ物です。「コエンドロ(コリアンダー=パクチー)の種に似て白く、味は蜜の入ったウェハースのようだった」と聖書に書いてあります。

天から与えられた食べ物はマナだけではありませんでした。時々うずらが飛んできて人々のテントの近くにとまりました。みんなはそれも集めてお肉を食べることができました。ピンチの時も神さまは助けて下さる。そのことを表すのが、天からのパン=マナなのです。

イエスさまは神さまから与えられた大切な人=救い主です。人々がピンチの時に助けてくれる、力を与えてくれる、そんな救いの働きをするためにイエスさまは来て下さいました。ある時、イエスさまに従う人々が「あなたが神さまからつかわされた救い主ならば、どんなことが起きますか?モーセは昔マナを降らせました」と言いました。するとイエスさまは「わたしは命のパンである。」と言われました。どういうことでしょう?

マナは空腹を満たす身体のための栄養です。しかしイエスさまの言葉は、私たちの心を満たす、心のための栄養を与えてくれるということです。その「命のパン」をいただいていると、心が空(からっぽ)になることはない、ということです。イエスさまの言葉を心の糧にして生きることが大切なのです。

ただしマナにはひとつルールがありました。次の日の分を集めるとそれは腐ってしまったというのです。欲張っちゃダメ、毎日必要な分だけ集めなさい、ということです。安息日の前の日だけは二日分取ることが許されました。心を養ってくれるイエスさまの言葉も、毎日必要な分を受け取ることが大切です。

どんなピンチの時も神さまは助けて下さる…それが天からのパン=いのちのパンです。それをひとり占めせず、分かち合って生きてゆきたいですね。

(収穫感謝CS合同礼拝)