2018年02月のメッセージ
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2018年02月25日
2018年2月25日(日)
マルコ3:20-30礼拝のメッセージのタイトルは、該当する聖書の箇所から浮かび上がるメッセージから着想を得てつけている。それを教会員のSさんが看板として筆で書いて下さるのだが、時々「このタイトルを道行く人はどう見るのかな?」と気になることがある。今日のタイトルは「赦されざる罪」。見る人はあまり気分がよくないかも知れない。
以前にも話したが、私は「死後さばきにあう(聖書)」という類の黒い看板がニガ手だ。「お前らみんな、罪人じゃ!」と決めつけているみたいで、イヤな気持ちになる。むしろ「生かされる喜び」や「共に歩むあたたかさ」を大切にしたいと思うタイプだ。しかし、「罪」の問題は、聖書が取り組んできた大切なテーマのひとつである。 続きを読む »
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2018年02月18日
2018年2月18日(日) CS合同礼拝
ルカによる福音書19:37-40エルサレムに向かうイエスさまの一行を、街の人々はしゅろの葉を振って「ホサナ!(救いたまえ!)」と叫んで迎えました。「この人なら救いを与えてくれる!」と信じたからです。しゅろの葉は、人々を救う「王さま」のしるしでした。ファリサイ派の人々は「こいつらを黙らせろ!暴動が起きるかもしれないじゃないか!」とイエスさまに迫りました。するとイエスさまは「この人たちが黙れば、石が叫ぶであろう」と言われました。
「石の叫び」。何のことでしょう?それは無理やり押さえつけられたり、自由を奪われたりしている人々の中から沸き起こって来る、魂の叫びのことです。押さえても押さえてもあふれ出てくる自由への叫び、それをイエスさまは「石の叫び」と呼ばれたのです。
今日、礼拝の奏楽をして下さったOkapiさんが演奏して下さった楽器は「スティール・パン」といいます。トリニダード・トバゴというカリブ海の島国で生まれた楽器ですが、何から作られた楽器だか知ってますか?原材料は「ドラム缶」なんです。
トリニダード・トバゴは昔はイギリスの植民地で、アフリカからたくさんの奴隷が連れて来られました。石油が出たために、その採掘の作業を奴隷たちにさせたのです。重労働で苦しい日々を強いられたアフリカ出身の人々にとって、唯一の楽しみは、仕事を終えた後、タイコを叩いて歌い踊ることでした。その時だけは心が自由になり、生きている喜びを感じられたのです。
ところが、タイコを叩くと気分が盛り上がってきて、しばしば暴動が起きることがありました。毎日押さえつけられていたことへの反動が出たのです。するとイギリス政府は「タイコ禁止令」を出しました。アフリカ人奴隷の身体の自由を奪った支配者たちは、魂の自由まで奪おうとしたのです。
タイコを禁じられた人々はどうしたでしょう?おとなしく命令に従った?いいえ、そうではありませんでした。タイコを叩かない代わりに、別のある物を叩き出したのです。トリニダード・トバゴには石油採掘のためにたくさんのドラム缶がありました。人々はそのドラム缶を叩き始めました。やがてドラム缶の底をハンマーで叩いて薄くし、音階が出せる細工をしました。スティールパンの誕生です。
「石の叫び」とは、押さえても押さえてもあふれ出てくる自由への叫びのことです。トリニダード・トバゴの人たちにとって、スティール・パンはまさに「石の叫び」なのです。
いまも世界のあちこちで「石の叫び」が沸き起こっています。自由を求めて、平和を求めて、悲しみや苦しみが癒される日々を求めて。そんな「石の叫び」を、イエスさまは応援し、共に叫んで下さるのです。
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2018年02月11日
2018年2月11日(日)
ヨハネによる福音書8:1-11イエスによる「癒し」とは、単なる病気や身体の不具合の「治療・改善」ではない。イエスとの出会いの中で人間の尊厳を認められ、生まれてきたことを肯定できる体験のことである。周囲から「お前は罪人だ、ダメなヤツだ!」と決めつけられてきた人に、イエスは「いや、そんなことはない。神さまはありのままのあなたを見つめ、愛していて下さるのだ。」と語り、人々を「癒された」。
いま巷では、「ありのままでいいよ」「ありのままのキミがすてきだよ」そんなメッセージが溢れている。他人や社会の尺度を強いられて、自分の思いを押し殺して生きざるを得ない人々にとっては、そのようなメッセージが必要なのかも知れない。現代において、教会が示すべき大切なメッセージである。
しかし一方で思うことがある。 続きを読む »
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2018年02月04日
2018年2月4日(日)
ヨハネによる福音書9:35-41生まれつき目の見えない人が、イエスによって癒された物語の続編である。この「奇跡物語」を読む時に、私たちの内にひとつの決めつけがないだろうか。それは「目が見えないことは不幸であり改善すべきことである」という決めつけだ。
確かに「晴眼者」中心に作られている社会で目が見えずに暮らして行くときに、不便なことはあるだろう。しかしそれは周囲や社会の関わりによって乗り越えられる課題である。「障がいは不便です。しかし不幸ではありません。」(ヘレン・ケラー) 続きを読む »
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