2023年03月のメッセージ
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2023年03月26日
2023年3月26日(日)
哀歌1:1-36,ルカ20:9-19イエスの受難予告。イエスに「栄光の歩み」を期待する弟子たちに対して、イエスが示されたのは「苦難の道」であった。今日の箇所は、イエスがその苦難の道を歩む意味を解き明かす箇所である。それは一つのたとえ話の形で語られた。
ぶどう園はこの世界を表す。聖書の文脈ではそれはイスラエルのことである。ぶどう園の主人(神さま)は農夫たち(王、祭司、宗教指導者)にぶどう園を託し、豊かな実りを結ぶよう教え、諭し、導く役割を与えた。
ぶどうの実り具合を尋ねるために、主人から送られる僕は、代々の預言者たちである。ところが農夫たちはこの僕を歓迎せず、むしろ袋叩きにして追い返した。歴代の預言者は王や祭司らの横暴を許さず、批判した。対立する預言者たちを、権力者は弾圧をした…そんな現実が表される。 続きを読む »
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2023年03月19日
2023年3月19日(日) 卒業祝福礼拝
創世記15:1-6,ヘブライ11:1-2,8,13一人の人間が暮らし慣れた生活から、新しい人生の岐路に向かうとき、期待と不安が入り混じった複雑な思いを抱く。それでも人は旅立ってゆく。多くの人にはそのような節目を迎えることが宿命づけられている。
聖書の民・イスラエルの歴史も、そのような思いを抱きながら、まだ見ぬ世界へ旅立って行った一人の人物から始まっている。アブラハム。イスラエルの父祖、「信仰の父」と呼ばれる人物である。
アブラハムはハランという街でそこそこ裕福な、恵まれた生活をしていた。そんな彼に、ある日突然神の言葉が響いてくる。「アブラハムよ、あなたは生まれ故郷・父の家を離れて、私の示す地に行きなさい。」いきなりの雲をつかむような召命である。しかしその神の声を聞き、アブラハムは75歳にして旅立った。
何の確約もない、まるでギャンブルのような決断である。しかし聖書は、そのような決断こそが信仰なのだと語る。「アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた」(創15:6)。ふと思う。アブラハムに迷いや不安や恐れはなかったのだろうか?と。 続きを読む »
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2023年03月12日
2023年3月12日(日)
イザヤ63:7-14,ルカ9:18-27「人生が酸っぱいレモンを与えても、何とかおいしいレモネードを作ることはできる。」米TVドラマの中の台詞である。人生の苦難や悲しみも、やがては味わいに変えてゆける人間の力の尊さを感じる言葉である。
バビロン捕囚は、ユダヤ人の歴史の中で最も過酷で屈辱的な出来事と言われる。その捕囚から解放された人々に向けて預言したのが今日の旧約の箇所、第3イザヤの言葉である。捕囚の苦しみはイスラエルの罪に対して神が下された報いである。この苦しみを乗り越えて、救いの原点を見つめて、まことの信仰を育てて行こうと呼びかける。
イスラエルの救いの原点、それは出エジプトの出来事である。しかしエジプトから解放されてすぐに「約束の地」に入れた訳ではなかった。40年間荒野をさすらったその後、救いへと導かれる。神の救いは安易な道ではない。そこには「酸っぱい試練」も伴う道なのである。
新約聖書はペトロのイエスに対する信仰告白と、それに続くイエスの受難予告の場面だ。 続きを読む »
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2023年03月05日
2023年3月5日(日)
創世記6:11-22,ルカ11:14-20私たちはみな、心の中に天使と悪魔を宿している。それが私たち人間の実情である。ところで、そもそも「悪」とは何だろう?私たちが「悪」と認識する事柄は、盗む・だます・争う・殺す…といったことである。しかし自然界の生き物にとっては、それらのことは生き延びるための当たり前のスキルであったりする。
人間だけが自然界の枠組みから離れ、それらのことを「悪」と見なし独自のルールや文明を作って来たのである。しかし人間の中にも「野生」が残っている。だから私たちの心の中に「悪」が宿っているのは自然なことである。けれどもだからと言って居直らず、そのどうしようもなく沸き起こる悪とどうやって折り合いをつけていくか、それが文明の中を生きる人間の大切な課題である。
ノアの箱舟の物語は、人の悪を神が洪水によって滅ぼされる物語である。このお話をベースにしたこんな小話がある。 続きを読む »
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