2015年2月8日(日) こどもとおとな合同礼拝
ルツ記1:11-19(楠元 桃 伝道師)
エジプトを出て、約束の地カナンで暮らし始めたイスラエルの民は、その後も絶えず異民族との戦いに苦しめられていました。その困難な時代に活躍したのが士師と呼ばれる人でした。ルツの物語は、士師に時代が終わろうとする頃の出来事で、待ち望まれていた王の登場を予感させる形で閉じられます。
ナオミたち家族はベツレヘムからモアブへと移り住み、その地で二人の息子は嫁を迎えます。しかし10年ほどで息子は二人とも亡くなり、ナオミは姑として嫁たちを実家に戻そうとします。ひとりの嫁オルパは泣く泣く了承しましたが、ルツは「あなたの神が私の神、あなたの故郷が私の故郷、わたしはどこまでもあなたについていきます」と言って、姑から離れませんでした。ルツはモアブの女、外国人でしたが、ナオミと共にベツレヘムへと戻るのです。
この時代、イスラエルには夫を亡くした女性や親を亡くした子どもたちなどの貧しく弱い立場の人々を守るため、律法が定められていました。麦の穂やぶどうなどの収穫物の一部を畑に残しておくこともそのひとつでした。
ルツは姑との生活のために、落ち穂拾いに出かけます。その畑の持ち主がボアズというナオミの親戚でした。後にルツはこのボアズと結婚し、オベド(「神に仕えるもの」の意)を授かりました。このオベドがエッサイの父、エッサイはやがてイスラエルの王となるダビデの父となります。つまりルツはダビデ王の曾祖母にあたるのです。そしてこのダビデの家系から、救い主イエスさまが誕生するのです。
ルツは外国人(その時代、神の救いはイスラエルのものと考えられていました)でしたが、「あなたと行きます。あなたの神が私の神」という強い信仰によって神さまの大きなご計画の中に加えられました。ルツはきっと、本当に心のやさしい、そして強い気持ちを持ったステキな女性だったのでしょう。
私たち老いも若きもルツのように、信仰を持ち続け、これからも神さまのご計画の中を歩んで行けたらいいですね。